2009年度は、昨年度に引き続き、本財団理事で、日中比較・宮沢賢治研究者の王敏氏(法政大学国際日本学研究所教授)による講演会を次の3高等学校で開催しました。
講演では、「なぜ異文化理解は必要か」と題し、画像を多く見せながら、日本と中国の異なる点や両国に共通する身近なものを取り上げ、異文化理解の大切さについて話しをしました。
日本では遣隋使、遣唐使、阿倍仲麻呂や鑑真をはじめとする古代からから中国と交流があったことを紹介し、日本は異文化理解、多文化共生の先駆者であり、古くからの交流により中国から伝わってきたものが現代に日本には存在していることも説明。七夕、月見やお年玉、大みそか、食べ物ではみそ、豆腐、また玄関やいれずみなど多くの習慣、物事が中国の古典に見られ古代からの交流で共有してきたものであると紹介しました。
また、日本と中国の餃子の歴史や食べ方を例に挙げ、国が変わると物事のとらえ方が変わることを紹介し、こうした身近なものに目を向けひも解いていくことで異文化を知ることができ、理解が深まると述べました。様々な物事から刺激を受け、自分の考えを活性化され、視野を広げていくことが異文化理解につながるというメッセージが伝えられました。


高校2年生約80名を対象とし、異文化理解の一助とし国際的な視野を広げることを目的に開催。講演後のアンケートには、「普段当たり前だと思っていた日ごろの生活にも中国の影響があることを再認識した。日々の生活から他国の文化に思いを馳せるというのはもっとも有効な国際理解の手段だと思う。そのことを気づかせてくれた今回の講演は非常にためになった。」など、総じて役に立ったという感想をいただきました。

本年度、北海道の新教育課程の「フィールド制」を初めて北陽高校で導入され、その中間報告会の記念講演として、全校生徒約700名、教職員および関係者約50名を対象として開催。
アンケートには、「違いを知る=理解の必要性がよくわかった。国と国との理解がなければ戦争などにもなってしまう。相手のことをもっと受け入れることが必要だ。」など、興味深く聞けたという感想を多くいただきました。

松江市は中国・杭州と友好都市であり、松江市のご協力を得て開催が実現。女子高校では、夏休みには杭州の高校生との交流や、長期でも杭州からの高校生を受け入れています。講演は全校生徒約350名と教職員約40名を対象として開催。アンケートから、「自国についてもっと学び、他国理解へつなげていきたいと思います。」などの感想をいただきました。
講演会開催にあたり、新宮市国際交流協会専務理事 森本祐司さん、近畿大学附属新宮高等学校・中学校校長 橋本昭彦先生、教頭補佐 高山紀之先生、釧路北陽高校校長 古屋睦雄先生、教頭 南部正人先生、松江市立女子高校校長 勝部昌幸先生、高橋良子先生、松江市国際交流課長 船木忠さんをはじめとする多くの方のご支援、ご協力をいただきました。