【報告】かめのり多⽂化共⽣塾2025 -多文化共生地域ネットワーク支援事業-
2025.12.26
公益財団法人かめのり財団では、2022年度より、日本国内での多文化共生に向けた担い手育成とネットワーク形成を目的とした事業を行っています。現在、国内では外国人の受け入れや共生施策への関心が高まる一方で、地域における推進の担い手が不足している状況であり、その担い手と、事業を進める組織の育成が急務となっています。
まず本年度は、地域の担い手に必要な多文化共生分野の知識と、組織や事業のマネジメントに必要なスキルを学ぶ研修の場として、一般財団法人ダイバーシティ研究所のご協力のもと「かめのり多文化共生塾2025」を2025 年9月29 日(月)~9月30日(火)に仙台、2025年11月13日(木)~14日(金)に四日市、12月8日(木)~9日(金)に北九州にて行いました。
仙台会場では13名、四日市会場では14名、北九州会場では16名が参加し、外国ルーツの方々が主体的に関わる多文化共生の実践について、登壇者による報告を聞きました。日本語教育や母語教育、防災、地域住民との関係構築、生活支援、関係機関との連携など、いずれも登壇者自身の経験に基づく具体的な取り組みが紹介され、参加者にとって自身の活動を見つめ直す大きな学びとなりました。
その後、紹介された事例を参考にしながら、参加者は事前課題として提出していた活動計画をさらにブラッシュアップし、2日目の発表に向けて準備を進めました。
2日目は、前日に磨き上げた活動計画の発表が行われました。参加者は統計データなどの客観的な情報を踏まえ、地域の現状や課題を整理したうえで、教育、防災、外国ルーツの人々の居場所づくり、日本人住民への多文化理解促進など、多様な視点から計画を提示しました。互いの発表に真剣に耳を傾けながら評価し合う姿が見られ、コメンテーターからは計画の実現性を高めるための具体的な助言が寄せられました。これらのフィードバックを受け、今後さらに内容が洗練されていくことが期待されます。
今回のかめのり多文化共生塾では、外国ルーツの方々に登壇をお願いしたほか、外国ルーツの参加者も増えました。こうした交流は、相互理解を深め、多角的な視点から新たな気づきを得られる大変貴重な機会となりました。
参加者は、多文化共生の担い手として目指す方向性が共通していることを改めて実感しながら、充実した2日間を過ごしました。それぞれの地域で活動実績を積み重ねていくと同時に、広域で連携していける可能性も感じられる、2025年度の多文化共生塾となりました。この塾で生まれた活動計画が、参加者の地域で実際に形となり、多文化共生の推進につながっていくことを願っています。
多文化共生塾でできたネットワークも活用して皆さんの実践を広げていってもらいたいと思います。
かめのり多文化共生塾2025概要
〇仙台
日時:2025年9月29日(月)~9月30日(火)
会場:
参加者:13名 ※一部のみ参加者含む 修了者:12名
〇四日市
日時:2025年11月13日(木)~11月14日(金)
会場:国際環境技術移転センター
参加者:14名 ※一部のみ参加者含む 修了者:13名
〇北九州
日時:2025年12月8日(月)~12月9日(火)
会場:Jica九州センター
参加者:16名 ※一部のみ参加者含む 修了者:16名
