奨学生 6月の月次レポートを掲載しました

 

 かめのり財団が支援する大学院留学アジア奨学生は、毎月月次レポートを作成し、月ごとの研究の進捗状況や日々の様子を報告しています。HPでは毎月、2名のレポートをご紹介します。

 


 

かめのり大学院留学アジア奨学生

月次報告レポート(2026年6月)

 

立命館大学大学院 生命科学研究科 生命医科学専攻

博士前期課程(M1)

陳 重華 (チン ジュウカ)

 

1.研究について

 

 今月は研究を進める中で、今後解決すべき課題がいくつか明らかになり、研究テーマへの理解をさらに深めることができました。

 その一つは、長期間にわたる医療データを用いた費用対効果分析における薬価の取り扱いです。医薬品の薬価は分析対象期間中に変動するため、分析期間全体を通じて単一の薬価を適用することには一定の限界があります。一方で、時点ごとの薬価を反映させる手法についても、実現可能性や分析方法の妥当性を慎重に検討する必要があると感じました。

 また、近年承認された新規治療薬については、従来から使用されている治療法と比べて蓄積されているリアルワールドデータが少なく、十分な症例数を確保することが難しいという課題もあります。このように、長期間のデータを扱うことによる薬価変動への対応や、新薬のデータ規模が限られていることへの対応など、研究の信頼性と妥当性を確保するためには、今後さらに検討を重ね、適切な解決策を見出していく必要があると感じています。

 

 

2.生活について

 

 6月は、とても喜ばしい出来事が多い月でした。息子の生後4か月を迎え、日々成長していく姿を見るたびに、親としての喜びと責任を強く感じています。中国では、子どもが生後100日目を迎える頃に「百歳宴(ひゃくさいえん)」と呼ばれるお祝いを行う習慣があります。「百歳」という呼び方は、子どもが健やかに成長し、長生きしてほしいという願いが込められています。

 当日は、会場をきれいに飾って、家族で記念写真を撮り、息子の成長を祝いました。また、飾りに中国山東省の伝統的な花饅頭も用意しました。花饅頭は、龍、鳳凰、魚など、吉祥や幸福を象徴する形に作られた饅頭です。お祝いの後には、それを親戚や友人に分ける習慣があり、幸せを分かち合うという意味があります。

 また、月末に息子の在留資格認定書が無事に交付されました。申請から約3か月間結果を待ち続けており、その間は無事に認定されるかどうか不安な気持ちで過ごしていましたが、認定の知らせを受けたときは本当に安心し、大きな喜びを感じました。

 これで家族を連れて日本で新しい生活を始める準備を進めることができます。家族がそろって日本で生活できることをとても嬉しく思っており、新しい環境で研究と家庭生活の両立に励んでいきたいと考えています。

 

注文した花饅頭の商品図

 


 

かめのり大学院留学アジア奨学生

月次報告レポート(2026年6月)

 

横浜国立大学大学院国際社会科学府国際経済法学専攻

博士後期課程(D2)

朴 亨哲(パク ヒョンチョル)

 

1.研究について

 

 今月は、学会誌への論文投稿を終えるとともに、博士論文の第一次中間報告を無事に終えることができた。中間報告では、博士論文全体の構想、これまでの研究の進捗、ならびに今後の計画について、四十分間にわたり口頭で発表を行った。私の博士論文は、日韓両国の安全保障協力がなぜ時期によって大きく揺れ動くのか、その変動の要因を明らかにすることを目的としている。

 これらに向けて、多くの資料に当たりながら準備を進めてきた。とりわけ論文の作成方法について、方法論や研究設計の面でなお不十分と思われる点を補うため、論文執筆に関する書籍二冊を交互に読み返し、国際政治学の基礎的な理論書および日韓関係史に関する書籍も改めて読み直した。また、専門的な知識を補完するため、英語の学術論文にも目を通しながら準備にあたった。

 研究に取り組むかたわら、他の大学院生が作成した研究計画書を読み、助言を行う機会にも恵まれた。互いの研究について意見を交わすことは、自らの研究を見つめ直すうえでも大きな刺激となっている。また、研究活動の幅を広げるため、日本国際政治学会への入会手続きを進めており、本年十月に開催される研究大会にも参加する予定である。

 今後も現在のペースを保ちつつ、少しずつ知識の幅を広げながら、二〇二八年三月の修了を目標に、着実に博士論文の執筆を進めていく所存である。あわせて、学会誌に投稿する論文についても構想があり、今後その執筆にも取り組んでいきたいと考えている。財団の皆様のご支援のおかげで、このように研究に専念できる環境に身を置くことができており、心より感謝している。

 

 

2.生活状況について

 

 今月は、発表や論文投稿などが重なったため、できるかぎり学外に出ることを控え、大学を中心とした生活を送った。梅雨の時季で体調を崩しやすい時期でもあったが、勉学のみならず運動にも取り組み、十分な休息をとりながら体調管理にも気を配った。

 六月にはワールドカップが開催され、日本国内でも関心が非常に高い。韓国にもよい成績を収めてほしいところであるが、すでに二敗を喫し、決勝トーナメント進出は不透明な状況である。それでも、日本・韓国の両国をともに応援している。

 来月、七月には、しばらくぶりに韓国へ帰国する予定である。およそ十か月ぶりの帰国となるが、今では誰かに会いたい、どこかへ出かけたいというよりも、ただ家族とともに、家で穏やかに過ごしたいという思いが強い。家族と過ごす時間こそが最も大切であり、時の流れの速さを、近頃しみじみと実感している。短い滞在ではあるが、家族との時間を通して心身を休め、また新たな気持ちで研究に向き合いたい。さらに、9月に開催される予定のかめのり財団の行事を心待ちにしている。鹿児島を訪れるのはおよそ二十年ぶりであり、今から大変楽しみにしている。