奨学生 11月の月次レポートを掲載しました

 かめのり財団が支援する大学院留学アジア奨学生は、毎月月次レポートを作成し、月ごとの研究の進捗状況や日々の様子を報告しています。HPでは毎月、2名のレポートをご紹介します。

 


 

かめのり大学院留学アジア奨学生

月次報告レポート(2023年11月)

 

 

関西学院大学大学院経営戦略研究科国際経営専攻 

修士(M2)

郭 凱琳(カク カイリン)

 

1.研究について

 

 今月は改めて論文の背景について書きます。

 

 国連によって設定された2030年の持続可能な開発目標 (SDGs) は、世界の企業が持続可能な消費と生産パターンを採用することが不可欠であることを強調しており、目標12ではこの必要性が特に強調されています。ファッション業界の驚異的な環境負荷を背景に、この取り組みの重要性が高まっています。 これらの環境課題の重要性を認識し、ファッション業界における持続可能な慣行の導入は、特に循環型ビジネス モデルに重点を置いて、特別なものであると考えられています。

 

 これらの義務は、ファッション消費において持続可能な選択をする傾向を示す Z 世代やミレニアル世代を含む若い層の積極的な参加によって勢いを増しています。特にZ世代の影響力は世界的に拡大しており、ファッションの選択を真剣に受け止め、持続可能性を優先し、消費を削減し、循環経済に積極的に参加することが特徴です。このような消費者行動の変化に対応して、オンライン再販市場はダイナミックかつ急速に拡大する分野として浮上しています。

 

 アメリカの2023年再販市場レポートによると、世界のファッション中古再販市場は世界のファッション市場全体の3倍のスピードで成長しており、2027年までに9倍、ほぼ2倍の3,500億ドルに成長すると予想されています。 この変革の波は、中古品販売が大きな勢いを増している高級ファッション業界に消えない痕跡を残しています。中古高級品市場は、循環型ビジネスモデルの下で特に収益性が高いことが証明されており、感染症流行後の時代においても目覚ましい成長を示しています。

 

 世界の中古高級品市場は、2021 年に 261 億 7,660 万米ドルと評価されていますが、年間 11.48% という魅力的な年平均成長率を反映して、2031 年までに 783 億 3,000 万米ドルに達すると予測されています。

 

 2つの主な要因は、経済不況が消費者に自身の消費習慣の再考を促し、費用対効果の高い中古の高級品を好むことと、ソーシャルメディアの影響を受けてオンラインでの高級品取引を容易に受け入れるミレニアル世代とZ世代のテクノロジーに精通した性質である。 その結果、高級品流通市場は、広範な高級品業界の中でも最も急速に成長しているセグメントの1つとして際立っています。

 

 

2.生活について

 

 11月は研究に専念し、論文執筆に没頭しました。アイデアの整理や調査に時間を費やし、新しい発見にワクワクしました。その後、友達の結婚式のためにマカオへ戻り、感慨深いひとときを過ごしました。美味しい食事と笑顔に満ちた結婚式は心に残り、大切な人々との再会は喜びに満ちた瞬間でした。研究と人間関係のバランスを感じる充実のある11月でした。

 

 


 

かめのり大学院留学アジア奨学生

月次報告レポート(2023年11月)

 

横浜国立大学大学院環境情報学府自然環境専攻

博士前期課程(M1)

CHEN ZIYAN(チェン ジアン)

 

 

1.研究について

 

 今月の研究生活がとても充実で、自分の調査以外に、研究出張もあって楽しかった。自分の調査フィールドワークについて、切った木材にメッシュをかけて、調査地に置く作業をした。木材の設置時間を決めるのに対していろいろ問題があって、まだ分解がどのような感じに進んでくれるかがわからないので、様子を見ながら今後の調査予定を決めていきたいと考えている。調査地で木材を置くときに、草刈り作業の影響をキレイに示しているプロットがあった。プロットの左上、右下、左下の順に管理強度を低減し、右上は管理放棄と設定した。写真のプロットは植生の面において予想通りの結果が得たとも言えるだろう。

 

プロットの様子
筑波大学研究所 
DNA抽出実験

 

 11月21日から11月27日までに筑波大学の山岳科学センターに滞在した。ここで主にしたことはDNAの抽出実験の勉強と実施、草原と森林の植生調査である。自分の研究で微生物群集構造を調べようと思っている為、今回の筑波大学の出張がとてもいいチャンスだと思い、勉強しに行った。特にここで葉っぱのDNAを抽出してみた。自分が滞在した7日間の内、4日間にこの作業をしたが、結局実験のミスがあって200個ほどのサンプルが無駄になった。残念な結果が、経験を得て、今後実験のミスを最小限に抑えられるだろう。1月に土壌のDNA抽出実験もあるため、その際にもう一回滞在して、実験で勉強しようと思っている。

 

 実験以外に植生調査も実施した。菅平高原で、シラカバ、アカマツ、さくらなどの樹木がよくいた。シラカバの樹皮は紙で利用できるようである。11月の菅平高原は雪を少し降っているので、冷凍植生も見えた。緑の外側に白い服を着ているように見えて、とてもキレイだと思っている。さらに、菅平高原の草原が古草原であり、黒土がいっぱい持っている為、土の栄養が豊である。中国の東北地方も黒土を持っていて、農業として使われることが多いと思うが、日本の方は、昔牧場か兵士の練習場所として使われたと言われ、畑地などの農地としてあまり使われなかった。同行しているインドの先輩に聞いて、インドでもあまり畑地として使われていないようである。このことから、中国の東北地方では一体どのような農業を実施しているかを興味深くと思い、今後調べて行こうと思っている。

 

シラカバと冷凍植生
                                        

 

2.生活について

 

菅平
山登り

 

 今月研究以外に、娯楽に関しても楽しくできた。11月6日にCOLDPLAYというバンドが日本に来て、コンサートを行った。自分が3年前から結構好きになったバンドである。人生初めてのコンサートなので、とても楽しく遊んだ。

 

 菅平にある筑波大学での出張も娯楽の1つだと思っている。自分が滞在していた短い時間の内に、雪が1回降ってきた。11月はまだそれほど寒くないから、標高が高いところしか雪降っていなかったので、常緑広葉樹林がキレイに白いから緑まで分布していることを見えた。さらに道を渡って、葉っぱがすでに落ちた落葉針葉林も見えて、とても不思議な風景と言っても過言ではないだろう。フィールドワークのときに、山城にある草原を見つけたい為、山城の頂点に上って草原植生の調査をした。標高がそれほど高くない山城であるが、体を動かすいいチャンスであり、楽しく登らせていただいた。

 

 かめのり財団から奨学金を頂いており、研究に集中できてありがたいとずっと思っているが、この間に車に関するアルバイトを見つけた。車競争の世界を少しでも見てみたいという気持ちを持って、スポーツカーの部品開発メーカーに通う事になった。研究を邪魔しないように週1回で12月から通い始めることになっている。素人の女性でありながら、車の世界に入る難易度が高いかもしれないが、興味と熱情を持って、車整備に関する知識を少しずつ身につけようと思っている。

 

 12月は2023年の最後の月でもあるが、就職活動の再開準備をしながら、研究と個人生活を充実に過ごそうと思っている。

 

 長文でしたが、最後まで読んで頂きましてありがとうございました。