活動報告「みんなのVamos Papear(多文化共生地域ネットワーク支援事業実践団体)」 かめのりフォーラム2026
2026.02.09
2026年1月9日に行った「かめのりフォーラム2026」では、多文化共生地域ネットワーク支援事業助成の実践団体である「みんなのVamos Papear」代表・横田シルビア様、坂本裕美様に活動報告をしていただきました。お話の様子をダイジェストでご紹介します。
執筆:近藤圭子
みんなのVamos Papear 横田シルビア様

私はブラジルで高校時代に教員免許を取得し、その後、食品科学技術を学んで博士号を取りました。2005年から日本に住んでいます。現在は、ブラジル人学校で数学と物理を教えています。2008年から「みんなのVamos Papear」の代表を務め、2024年からは夜間中学で勉強しています。
みんなのVamos Papear 坂本裕美様

私は日系二世で、日本には約30年住んでいます。ブラジルでの教員経験を活かし、群馬県太田市独自の制度である「バイリンガル教員」として20年勤務しています。
普段はシルビアさんのポルトガル語を私が通訳しますが、今回は日本語で話したいと言うご本人の強い希望があり、話していただきました。私自身、日本に来てアイデンティティを否定されたと感じた経験があります。シルビアさんと出会い、言葉の壁によってやりたいことができないのはいけないと強く思い、一緒に活動しています。
「みんなのVamos Papear」は、太田市で2008年から活動を始めました。きっかけは、日本の学校に通う子どもたちがポルトガル語を話せなくなり、保護者とのコミュニケーションが難しくなってきたことでした。母語を公立学校の中で保持するのは困難ですので、外部で始めることになりました。
その後、定住化が進み皆さんが日本で生活するようになった時、学校の授業についていけないという課題が増してきました。そこで保護者からの依頼をきっかけに学習支援を開始しました。

太田市では、2024年に多文化共生センターが設立され、子ども向けに放課後学習支援授業が始まっています。一方で以前から、学校から離れた若者たちが日本の社会になじめない状況があります。そのため私たちは昨年から、若者を中心にした取り組みをスタートしました。若者一人ひとりの話を聞きながら、地域のいろいろな人の力を借りて形にしています。音楽、学校新聞、ダンスプロジェクト、おりぞめ、相撲観戦、自然農業、漫画などのプロジェクトが生まれました。
また、バイリンガル教員向けの研修も行いました。公式の研修は縮小傾向にあるため、私たちが研修を行うことを教育委員会に提案し、実現したものです。今の日本の学校は、多様な国の子どもたちが在籍しており、母語だけによる支援は不可能です。そこで大学の先生をお招きした講義など、1年間にわたる研修を行ってきました。受講した先生方は今、学校新聞の形で研修報告をまとめているところです。できあがったら、教育委員会や学校に報告することになっています。


私たちに大きなことはできません。ですが、小さな集まりでコーヒーを飲みケーキを食べながらお話をする中で、いろんなことが見えてきます。その課題に対して私たちは何ができるかを考え、これからも活動を続けていきます。