【報告】Kamenori Youth Connect: Philippines 2025
2025.12.05
“KamenoriYouth Connect: Philippines 2025”は、かめのり財団主催の新たなプログラムとして実施されました。日本の高校生が①さまざまな場で、自身のコミュニケーション能力を実感する、②フィリピンの文化、社会などを知り、文化の異同を理解する、③人との協働においてどのような能力が必要なのかを、体験を通して知る、この3つを目的として2025年10月23日から30日に行われました。
報告:黒田 朋斎(日本語教育専門家)
2025年10月23日、東京・名古屋・奈良から集まった6人の高校生が “KamenoriYouth Connect: Philippines 2025”に参加するために成田空港からフィリピンに向けて出発しました。
本プログラムは、 前半のマニラでの活動と、後半の「にほんご人フォーラム 2025 in フィリピン」への参加の大きく2つに分かれています。
マニラでは、まず24日に国際協力機構(JICA)フィリピン事務所を訪れ、フィリピンでの取り組みと、現地日本人職員3人のキャリアや国際協力への熱い思いを伺いました。職員の情熱と多様なキャリアに触れ、生徒たちは将来への希望を持ち続けること、そして柔軟なキャリア形成の重要性を学んだようでした。
次にDe La Salle大学附属高校(デラサール高校)の生徒約20名と交流しました。24日には、デラサール高校生によるフィリピンの文化・言語紹介の後、日本の生徒が日本クイズ、紙飛行機作り、書道体験を実施しました。25日はデラサール高校生とともにマニラの旧市街イントラムロスを観光し、教会や博物館の見学や伝統的なダンスショーが見られるレストランでの食事を通して、フィリピンの歴史と伝統を学びました。この交流プログラムを通じ、生徒たちはフィリピンの歴史、生活、政治だけでなく、プライベートなことまで語り合い、1日半の短い期間で友情を築きました。
26日からはラグーナにあるフィリピン大学オープンユニバーシティに移動し、当財団と国際交流基金(JF)マニラ日本文化センターとの共催事業である「にほんご人フォーラム2025 in フィリピン」に参加しました。同事業に参加したフィリピンの生徒と同室で寝起きしながらさまざまな活動をし、まさに共同生活の中で異文化体験をしました。小さなストレスを感じながらも、例えば「冷たい川の水に足を入れたからといって死ぬことはない」などと次第に思えるようになり、そうしたストレスが気にならなくなったと話す生徒もおり、それぞれが新しい自分を発見しているようでした。
このプログラムを通してみんなフィリピンが大好きになって帰国しました。帰国の途中でも「帰りたくない」という声が上がり、帰国を惜しんでいるほどでした。また、日本の生徒同士の友情も強くなり、まさに仲間となって、このプログラムを終えられました。皆が自分の幅を広げた貴重な1週間でした。
プログラム概要
| 1.主催: | 公益財団法人かめのり財団 |
| 2.実施期間: | 2025年10月23日(木)~30日(木) |
| 3.参加人数: | 高校生6名 |
| 4.訪問場所: | フィリピン 国際協力機構(JICA)フィリピン事務所、デラサール大学附属高校、フィリピン大学オープンユニバーシティならびにその近郊 |