【報告】にほんご人フォーラム 2025 in フィリピン

2025.11.26

 国際交流基金マニラ日本文化センターおよびUniversity of the Philippines Open Universityとの共催で、2025年10月26日~29日にかけて「“Think Global, Act Local”-バヤニハンでサスティナブルなコミュニティを作ろう!-」をテーマに「にほんご人フォーラム2025(フィリピン)」を実施しました。現地の日本語専門家による実施報告レポートをお届けします。

 


 

報告:国際交流基金マニラ日本文化センター

日本語専門家 橋本愛子

 

 「にほんご人フォーラム 2025 in フィリピン」には、12名のフィリピンの高校生、6名の日本の高校生が参加しました。ファシリテーターを務めたのは、中学・高校で日本語を教える6名のフィリピン人教師たちです。フォーラムのテーマは「“Think Global, Act Local”-バヤニハンでサスティナブルなコミュニティを作ろう!-」。「バヤニハン」という言葉は、フィリピンで大切にされている価値観を表しており、地域社会など身近なコミュニティで協力し合う精神を意味しています。生徒たちは「バヤニハンでサスティナブルなコミュニティ」をキーワードにSDGsの17の目標に掲げられた世界の課題を知り、身近なコミュニティの問題との関連を考えました。 

 

 

 会場となったUniversity of the Philippines Open University(以下、UPOU)の協力のもと、様々な「サスティナブル・コミュニティ」に関する学びを体験しました。SDGsへの貢献を研究テーマとされている先生方から、今回のフォーラムのテーマに沿ったお話を伺う機会を得たほか、UPOUで運用されているコミュニティ通貨の体験プログラムを、4日間を通して提供していただきました。生徒たちはこのプログラムにより、コミュニティ通貨が地域の助け合いや結束を促進する効果を体感しました。

 

 

 また、2日目、3日目にはフィールドトリップも行われました。2日目、生徒たちは伝統工芸の町を訪れ、伝統の存続と地域・自然環境の持続可能性について、町の人々と触れ合いながら学びを深めました。3日目、環境問題をテーマとする映画を鑑賞してから訪れたマキリン山自然保護区の植物園では、森の観察と植樹体験で、自然環境保全の重要性についても考えました。

 

 

 

 4日間、様々な視点から「サスティナブル・コミュニティ」を学んだ生徒たちは、最終日には「バヤニハン(協力)」で学びの結果をグループで発表し、一人一人がフォーラム後に取り組む持続可能なスモール・アクションを宣言して閉会を迎えました。

 

 

 

 今回のフォーラムは、テーマも活動内容も、6名のフィリピンの先生方が主体となって考案しました。これはフィリピンのフォーラムの一番の特徴とも言えます。地域も学校も異なる先生方が集まり、共に学び、考えながら「バヤニハン」を合言葉に、プログラムを作り上げていきました。SDGsはフィリピンの中等教育でも関心の高い学習テーマです。ここでの先生方の経験が、これからのフィリピンの中等日本語教育に還元されていくことが期待されます。 

 

 


 

【実施概要】

 

日程2025年10月26日~29日(4日間)
場所University of the Philippines Open University(ラグナ州)
対象フィリピン人高校生(12名) 日本人高校生(6名) フィリピン中等日本語教師ファシリテーター(6名)
目的

フィリピンの「サスティナブル・コミュニティ」に関する取り組みや課題を知ることを通して、にほんご人であるフィリピンと日本の高校生が協力して、自分たちが実践できる活動(スモール・アクション)を提案する