奨学生 12月の月次レポートを掲載しました

 

 かめのり財団が支援する大学院留学アジア奨学生は、毎月月次レポートを作成し、月ごとの研究の進捗状況や日々の様子を報告しています。HPでは毎月、2名のレポートをご紹介します。

 

 


 

かめのり大学院留学アジア奨学生

月次報告レポート(2025年12月)

 

 

東京外国語大学大学院総合国際研究科国際日本専攻
博士後期課程(D1)
Nguyen Thi Thuy Linh (グエンティトゥイリン)

                  

1.研究について


 12 月は、引き続き履修している正規授業、聴講授業および研究ゼミに参加しました。研究テーマに関連する参考文献の講読、レジュメの作成、ならびに授業内での発表を通じて、専門分野に関する理解を深めました。特に、毎週実施される研究ゼミでは、自身の研究テーマに加え、他のゼミ生の研究内容についても意見交換が行われるため、幅広い分野の文献を事前に講読し、十分な準備を行う必要があり、多忙ではありましたが、研究視野を広げる貴重な機会となりました。


 また、来年2月に予定されている学会発表に向けて、研究調査および分析作業を継続して進めています。年明けには指導教員より詳細な指導を受ける予定であり、それを踏まえて研究内容の精度向上を図る計画です。さらに、日本語教育方法研究会において、本学の教員と協力しながら研究活動を進めており、現在までのところ順調に進行しています。特段の変更がなければ、来年3月に静岡大学で開催される研究発表会に参加する予定です。


 加えて、12月20日および21日の二日間、専修大学神田キャンパスでの日本語文法学会に出席しました。日本語文法分野において第一線で活躍されている研究者による発表を拝聴することができ、大変有意義な学修機会となりました。今後は、来年度の同学会において自身が研究発表を行えるよう、引き続き研究に精進していきたいと考えています。

 


2.生活について


 12 月に入り、本格的な冬の寒さとなりました。居住環境の特性上、冬季は室内が冷えやすいため、体調管理には特に留意しています。風邪予防および健康維持のため、毎日ではありませんが、週に4回程度、1回あたり約5kmの散歩を継続的に行っています。また、食生活においても、温かい食事を意識的に摂取するよう心がけています。


 12 月17日には、東京都立翔陽高等学校より依頼を受け、国際理解講演会の講師として、ベトナムに関する授業を2コマ担当しました。対象は同校の1年生および2年生で、各45分間の授業を実施しました。授業内容としては、ベトナムの地理的特徴、北部・中部・南部それぞれの地域的特性、食文化、伝統衣装などについて紹介しました。短時間ではありましたが、生徒から高い関心が寄せられ、授業後には「ベトナムに行きたくなりました」との感想もあり、国際理解教育の意義を改めて実感する機会となりました。今後も、このような教育活動の機会があれば、積極的に参加したいと考えています。


 本月は、研究活動および学修環境の充実に加え、日常生活における健康管理や文化的交流にも取り組むことができ、学術面・生活面の双方において充実した一か月となりました。

 

 


 

かめのり大学院留学アジア奨学生

月次報告レポート(2025年12月)

 

 

上智大学大学院文学研究科新聞学専攻

博士後期課程(D3)

麻 俊凡 (マ シュンボン)

                    

1.研究について

 

 今月は論文執筆に集中しています。締め切りが今月末なので、現在は全体の整理と細かい修正の最終段階に入っています。正直かなり追い込みの時期ですが、ようやく形が見えてきました。

 

 論文では、「味の素」が中国語新聞『濱江時報』にどのような頻度・戦略で広告を掲載していたのかを数量的に整理しています。分析の結果、1924年から1932年までは、年間20件前後と比較的安定した掲載数で推移していました。しかし1933年になると掲載数が一気に68件に増え、前年までの約3倍に達します。その後、新聞の休刊が何度かあったにもかかわらず、高い掲載頻度が維持されていました。

 

 さらに広告デザインの変化を見ると、1935年5月頃までは、2週間ごとに広告図案を差し替える比較的ゆったりした運用でしたが、同年5月13日以降は戦略が大きく変わり、ほぼ日替わりで異なるデザインが掲載されるようになります。一つの図案は4回前後使用された後に次へ切り替えられており、他社が同じ広告を長期間使い続けていたのとは対照的です。当時の印刷環境を考えると、頻繁な製版は相当なコストと手間がかかったはずですが、それでも新鮮さを重視した広告戦略を取っていた点が非常に印象的でした。

 

 実際、1933年には満洲・関東州向けの「味の素」の輸・移出量が前年の約2倍に増えており、社史の記述からも、現地市場を本格的に重視し始めた様子が確認できます。ハルビンや奉天に事務所を設置し、日本人・現地住民の双方を対象に販売網を拡大したこと、街頭宣伝や看板、ネオンサインなどを積極的に活用したことが、売上急増につながったと考えられます。こうした点から、新聞広告を中心とした宣伝活動が、味の素の満州市場拡大に大きく貢献したと結論づけています。

 

 

2.生活について

 

 先月末、学校でインフルエンザにかかった複数名学生の追試の試験監督を担当した影響か、今月初めに自分もインフルエンザにかかってしまいました。今回は症状がかなり重く、高熱が3日ほど続き、その後もしつこい咳が半月近く治らず、正直かなり辛かったです。その影響で論文作業も予定より遅れてしまい、今も挽回しながら進めています。

 

 また、入管で就労ビザへの変更手続きを行いました。事前予約ができるようになっていて、以前よりかなりスムーズに進み、一安心しました。

 

 いろいろ重なって忙しい時期ですが、いよいよ最後のひと踏ん張りです。体調に気をつけながら、気持ちよく年を越せるよう頑張りたいと思います。良いお年を。

 

 

図 1 学校のクリスマスライトアップ