奨学生 3月の月次レポートを掲載しました

 かめのり財団が支援する大学院留学アジア奨学生は、毎月月次レポートを作成し、月ごとの研究の進捗状況や日々の様子を報告しています。HPでは毎月、2名のレポートをご紹介します。

 


 

かめのり大学院留学アジア奨学生

月次報告レポート(2024年3月)

 

 

関西学院大学大学院経営戦略研究科国際経営専攻

修士(M2)

郭 凱琳 (カク カイリン)

 

 

1.研究内容について

 

 今月は卒論の終盤について書きます。まず、VC分析時の高級品転売サイトの矛盾が発見し、命題をあげました。例えば高級品再販市場の特徴は、売り手が希少なアイテムを入手し、それを2倍の価格で再販することですが、明らかな持続可能性の実践が欠如しています。そこで、私からの命題は二つがあります。一つ目はオンライン再販プラットフォームは意図せずに価格投機を促進し、倫理的で持続可能な消費の原則を損なう可能性があるということです。二つ目は高級品の再販ウェブサイトは、意図せずして人々に商品の売買をより頻繁に促す可能性があるということです。そして、この論文には理論的な価値と実用的な価値があります。理論的な意味には、贅沢品であっても環境保全に貢献できることを浮き彫りにしています。 さらに、これらのプラットフォームは教育ツールとして機能し、消費者に環境保護について教えます。オンライン再販プラットフォームが持続可能性にどのように貢献するか、またファッション再販と環境意識の関係をサポートする理論的枠組みを理解することが含まれます。

 

 全体として、この研究は、高級品の再販が製品の寿命を延ばすだけでなく、環境意識も促進することを強調しています。だから、二つの命題が挙げられます。一つ目は循環型ビジネス モデルの原則に従うことで、企業はより持続可能で将来性のある市場トレンドに対する高まる需要に応えることができます。二つ目はオンライン再販プラットフォームは、ファッショナブルな商品の再販を促進するだけでなく、持続可能な開発を提唱するプラットフォームを提供します。中古高級品オンライン プラットフォームは、認証に関する高級品業界の懸念に対処します。 実際、企業は、循環モデルを採用し、持続可能性をサプライチェーンに統合し、環境に優しい製品を求める消費者の好みに合わせてビジネスモデルを調整することで、自社を戦略的に位置付けることができます。 メーカー、小売業者、消費者などの関係者は、オンライン再販プラットフォームおをサポートおよび関与し、パートナーシップを促進し、テクノロジーへの投資を行い、責任ある消費を促進することが奨励されます。 このようにして、ファッション業界はより持続可能で循環的な方向に進むことができます。従って、オンライン再販プラットフォームは、次の方法で製品の寿命を延ばすことができます。(i) 再生可能で持続可能な原材料を使用して、廃棄物を最小限に抑え、資源消費を削減します。(ii) ファッションアイテムの寿命を延ばすソリューションを提供します。

 

2.生活について

 

 3月は多くの感情の波があった月でした。まずは、社会人になる前にマカオに戻ったことで喜びを感じましたが、同時に家族との別れが近づいていることを考えると悲しさも感じました。そのため、家族との時間をより大切にしました。そして、卒業式では友人や同級生との楽しい時間を過ごすことができ、学生生活最後の思い出を作ることができました。かめのり奨学生として最後の月を迎えるにあたり、かめのり財団のモットーを忘れずに、社会に貢献し、財団の誇りの一員となることを目指します。

 

 

 

 


 

かめのり大学院留学アジア奨学生

月次報告レポート(2024年3月)

 

 

立教大学大学院社会学研究科社会学専攻

博士後期課程(D1)

具 弦俊 (グ ヒョンジュン)

 

 

1.研究について

 

 3月には2月に続いて投稿論文の執筆に励んでいる。ほとんど毎日を論文執筆に費やしているが、ある時は一文字も書けない日もある反面、一ページ以上を書くことができた日もあった。活字化の作業にすごく苦労しているが、他の博士課程の学生より遅く始めただけに、頑張らなきゃという気持ちと同時に、プレッシャーも感じている。このような圧迫感にストレスを感じることもあるが、自分が研究したいという一念で博士課程に進学したという点を今一度考えると、意欲がよみがえったりもする。一文字も書けない日になれば、果たして論文の投稿が可能だろうかというネガティブな考えに浸って落ち込んだりするが、逆にこのような過程が自分の研究過程で成長の原動力になると信じて疑わない。修士2年の当時、自分が果たして修士論文を書き上げることができるのか、とても不安だったが、一文字ずつ書いていくうちに最後まで書き上げることができたように、投稿論文もまた一文字ずつ書いていくうちに結局完成させることができるとポジティブに考えようとしている。さらに、むしろ現在のように研究だけに集中できる環境が整っているということはあまりにも恵まれていることであり、このような時期は今後も訪れることが難しいということを自らよく知っているため、論文投稿により一層拍車をかけるべき時期だと考える。

 

 一方、3月末には所属している研究会において1年を締めくくる成果報告会が予定されている。直前の研究会での報告と大差はないが、前の報告会でいただいたコメントをもとに修正した結果、より改善された結果を導き出すことができた。この1年間の研究会を通じて改めて感じた点は、第三者の目線で自分の研究について指摘される機会は非常に重要だということである。特に単発性ではなく連続して行われる研究会では、自分の研究にある程度慣れている方々からコメントをいただけるため、より正確で鋭いコメントをいただくことができるという点で、研究を発展させるための不可欠な過程といえる。博士課程2年になるにつれ、博士論文の執筆も準備しなければならないため、時間的余裕は減るだろうが、それでも研究会に継続的に参加することは不可欠だと考える。

 

2.生活について

 

 3月にはしばらく韓国に帰国し、家族と大切な時間を過ごすことができた。色々な仕事が残っていたのでゆっくり休めなかったが、十分にストレス解消できる時間だった。家族と過ごす時間はいつも大事でありながらも、ますますこのような時間が減ると思えばより大事に感じたりもする。いくら忙しくても、できるだけ時間を作って家族と一緒に過ごす時間が人生で最も重要な価値ではないかといつも考えている。